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リニアトラッキングアームのメンテナンス テクニクス SL-DL1 修理 ベルト交換 シャフトの清掃&グリスアップ [ターンテーブル]

テクニクスのリニアトラッキングプレーヤーは一世を風靡しました。

ジャケットサイズのSL-10などが有名ですね。その他にSL-5、SL-7、SL-15など沢山の機種が発売されていました。もっとも最近はジャケットサイズと聞いても何の事やら分からないという方も多いでしょう。レコードを入れるジャケットと同じ大きさって事で(縦横31.5cm)、当時は画期的だったんです。ハイ。

今回はSL-DL1というモデル (これはジャケットサイズではありません) の修理をします。

※アーム移動シャフトのグリスアップの方法を後半に追記しました。

画像 001_R.jpg

アームが動かず、というジャンクでゲット。

たったの¥1050。安っ!ダメだよこんな値段で売っちゃぁ。(^^;)

仕様など詳細はここ  http://audio-heritage.jp/TECHNICS/player/sl-dl1.html

個人的にはこのデザインが一番気に入っています。何と言ってもピッチコントロールがあるのが良い!

世の中にはピッチがズレているレコード、けっこうあるんですよ。楽器などいじくる人間としましては、気になって仕方ない訳でございます。

ちなみにSL-7やSL-10、SL-15はクォーツなのでピッチ調整は出来ません。詳しくはこちらをご参考に。

http://audio-heritage.jp/TECHNICS/player/index3.html

さて、テクニクスのリニアトラッキングアームの構造は機種にかかわらず全て一緒。モーターでプーリーを回し、ロープでアームの平行移動をさせます。モーターの音が聞こえるのにアームが動かない場合、ほぼ100%プーリーのベルトが原因です。これを交換すれば直ります。中古ショップやオークション等で「ベルト交換済み」というのは正にコレですね。

中の様子をのぞいてみましょう。

画像 002_R.jpg

カバーを外します。プラスドライバーで簡単に外れます。針は外してから作業をします。

白くて丸い歯車がありますが、これをモーターで回し、ロープでアームを平行移動させる仕組みです。

画像 005_R.jpg

カバーを止めているネジは全部で9本。頭の小さい2本のネジはカバー下部の内側左右のネジ。

その他、長いのと短いのがありますがいちいち場所を覚えなくても大丈夫。取り付ける際に分かるので。

画像 007_R.jpg

ここでポイント。

ネジはゴム製のブッシュというかワッシャーを挟んで取り付けられています。これが経年劣化で写真のようにボロボロになっているケースがほとんどです。こうなると再利用はできません。

画像 012_R.jpg

そこで、適当なゴム板を穴あけポンチで打ち抜いて代用。直径の異なるものを使ってリング状に打ち抜きます。穴あけポンチは大きなホームセンターなどで買うことが出来ます。

画像 015_R.jpg

ゴムワッシャーが全てのネジに使われているのはSL-DL1とSL-QL1、SL-7。

他の機種でも使われてると思います。SL-10には使われていません(今まで多数バラした経験からそう思うのですが違ってたらごめんなさい ^^;)。

モーターとプーリーの部分はここ。

画像 008_R.jpg

ベルトの劣化もそうですが、ギヤのグリスが付着して滑るケースも多いです。おまけにグリスはゴムの天敵。劣化を早めます。応急処置としてベルトを外してアルコールなどでプーリー共々クリーニングするだけで直る場合もあります。まぁベルトなどは高価なものではありませんので長い目でみて交換しちゃった方がいいですね。

ベルトはこんな感じ。直径22~25mm程度、太さは1.1mm~1.2mm程度かな。下が新品。

画像 016_R.jpg 

上が劣化したベルト。変形した突端の部分でプーリーが空回りしていました。

代品は¥150でした。買ったものは直径25mm、太さ1.2mmのもの。規格呼称は25mm×1.2T

太さが違うように見えますが角度のせい。上のベルトは長年使われていたから上から見て「◆」の角度にクセがついていて、下のベルトは新品でクセがついていないから上から見て「」なのでございます。うまく説明できないけど。対角線に見えるかどうかの違いですね。

ちなみにSL-10・SL-7も同じ規格のベルトでOKです。

 


 

 

交換前に必ずプーリーを清掃。けっこうグリスが付いてますので。

画像 018_R.jpg 

交換したらこんな感じ。ちょっとテンションがゆるい気もしますが、まぁこんなもんでいいでしょう。あまりキツイと軸に負担がかかるし。また交換すればいいし。おそらく10年程度は保つでしょう。

画像 019_R.jpg

追記・アーム移動シャフトのグリスアップについて。SL-10・SL-7・SL-DL1他共通。

※ここからの写真はSL-7です。

①電源を入れ、アームを右から1cmほどのところまで移動させる。(レコードを載せないと動かないので注意)

②そのまま電源を切り、メカ部のカバーを外す。

③シャフト左半分を綿棒などで清掃する。アルコールでも良いが、カーショップなどで売っているパーツクリーナーを使うとさらに良い。

Technics SL-7 (21)_R.jpg

④シャフト左半分にグリスを塗る。模型店で売っているタミヤのモリブデングリスは使いやすくて良い。塗る量は薄めで充分。ムラがあっても気にしないでOK。理由は後ほど。裏にも表にも全周にグリスを薄く付着させる。

Technics SL-7 (28)_R.jpg

⑤メカ部のカバーを取り付ける。

⑥電源を入れ、アームを左端まで移動させ、電源を切る。

⑦シャフトの右半分に上記③と④の工程を施す(この写真は施工前)。

Technics SL-7 (33)_R.jpg

以上で終了。あとは適当なレコードをかけ、リピートにして半日程度放置すればこのように自然に均一なグリスの膜が形成されます。

SL-7 (1)_R.jpg

なお、グリスアップ時期ですが、ヘッドホンなどで聴いてみて、レコードの無音部分で低域の「ズン、・・・ズン、・・・」という、クルマが道路の継ぎ目を乗り越える時のようなノイズが繰り返し・周期的に聞こえてきたら目安です。

もともとテクニクスのリニアトラッキングアームは先端と根元が尺取虫のような動きで平行移動をしていますので、シャフトの汚れやグリスの経年硬化で即ノイズが出ます。レコードの回転周期とノイズのタイミングが違う場合は間違い無くグリス硬化や汚れが原因です。

そのまま放置するとそのうち針飛びを起こしたり、演奏途中で止まってしまってアームが戻るなど挙動不審(笑 ^^;)になります。

レコードを傷める原因にもなりますから処置はどうぞお早めに!


さて、カバーにヒビが入っていましたので・・・

画像 006_R.jpg

裏側からホットボンドで補強。

画像 017_R.jpg

修理完了。動作快調です。意味も無くビル・エヴァンスのレコードなどのせてみました。

SL-DL1に限らず、テクニクスのリニアトラッキングプレーヤー、是非一度お使いになってみてください。

アームをはじめとした一連の動作といったら洗練の極みですよ。精緻にして優雅。

このようなものを作れるのは世界中で日本だけ。使い込むほどにそう思います。

新幹線に乗った時の、発車から停車までの、あの感じにとても良く似ている。

全てが緻密に計算されていて一分のスキも無い。素晴らしい、実に素晴らしい!

画像 021_R.jpg

そんなこんなで、サブシステムでアナログレコードを聴けるようになりました。うれしいな!(^_^)

画像 027_R.jpg

最後までありがとうございました。m( __ __ )m


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コメント 50

まめぞう(エルモ改め ^^; )

皆様へ♪
ここのところ一方的な更新ばかりですみません。
今年一杯はバタバタしそうです。
ではまた~(*゜▽゜)ノ
by まめぞう(エルモ改め ^^; ) (2011-11-20 11:46) 

めもてる

レコード聞くのは年に数回ですが、そのうちの1回が来月、そうなんですクリスマスソングはレコードで聴いてます。あまり意味は無いのですが。
by めもてる (2011-11-20 20:31) 

ゴーパ1号

うっ、またまた細かい作業を^^さすがですね^^
by ゴーパ1号 (2011-11-20 20:45) 

たいへー

相変わらず楽しんでますね。
売っちゃいけない値段で買ってる貴方も、凄い。^^;
by たいへー (2011-11-20 22:02) 

ハギマシコ

レコード、、捨てちゃったなあ、、、、
まめなマメ様、、、相変わらずスゴイです。

by ハギマシコ (2011-11-20 22:59) 

horigon

いつもながらにお見事であります。
もし人間のパーツも治せるのであれば、ご一報いただきたく
存じます。80キロに近い宅急便が届きますから(爆)。
by horigon (2011-11-21 16:02) 

雅

昔ジャケットサイズってありましたねー。
相変わらずマメな作業、楽しまれてますね
by (2011-11-21 19:46) 

浜崎あユーミン

ありましたね、ジャケットサイズ!
いつもながらすばらしすごて、
言葉がでません。
ありがとです!
by 浜崎あユーミン (2011-11-21 20:00) 

うちゃん

修理屋さんで定年後は過ごせますね~~
by うちゃん (2011-11-23 11:59) 

sakamono

ゴム板を打ち抜いて、部品を作ってしまうとは!
by sakamono (2011-11-26 09:59) 

asahama

このプレーヤー、まめぞうさんに会えて幸せ者ですね^^

by asahama (2011-11-29 15:02) 

ライス

はじめまして!
うちのSL-QL1のメンテをしようと調査していたところ、
こちらに辿り着いて、大変参考になりました。

保存状況がよかったのか?わかりませんが、
ゴムベルトやゴムワッシャは問題なく、
グリスの塊や汚れの清掃で、とりあえず復活しました!

これからゴムベルト交換やグリスの塗り直しなど、
メンテする予定です。

SL-QL1ユーザーとしては有難い記事で感謝です!
by ライス (2012-05-25 23:30) 

まめぞう(エルモ改め ^^; )

☆ライス様
SL-QL1はクォーツである事を除けば基本的に構造は一緒ですよね。
たしかビスの本数とか位置も一緒で、カバーはまったく同じ部品であったと記憶しています。カートリッジはEPC-P202だったかな?グレードが当機より上で、価格も数万円高価でしたね。いずれにしてもこのシリーズはいろんな意味で大した物だと思います。オリジナリティがあって、高度な技術と工夫がてんこ盛り。中を見るたび感動モノです。^^
by まめぞう(エルモ改め ^^; ) (2012-05-29 18:11) 

TOBBY

懐かしい!SL-QL1。中学生の時、熱心なオーディオファンで最初におこずかいを貯めて買ったプレーヤーがこれでした。あれから35年。今はもう手元にはなくなってしまいましたが、昨日泊まった宿で、リビングにあるのを発見しました。昔と変わらぬ音を奏でてましたね。最近はCDやデジタル音源ばかりになってしまいましたが、レコードの音ってこんなにいい音だったですね。モノを大事にする心を再認識しました。
by TOBBY (2012-12-24 18:04) 

ビンゴ

あるんですね!こ~ゆ~目から鱗落としてくれるサイトって。
嫁がまさにSL-DL1を後生大事に隠し持っておりまして、レコードもクラシックなROCKなど数十枚出てきました。ダメもとでアウトレットで見つけて来たミニコンポに繋いでデビッドボウイかけてみましたが音は小さく、アームも挙動不審。あ・・・死んでるな・・・と思いつつ修理の検索しましたがほぼあきらめ状態。捨てか・・・と思いつつ奇跡的にこちらにたどり着いた時には希望が出てきました。秋葉原から150円のゴムベルトを握り締めて買って来て、丁寧なご説明のとおりにグリスアップしてベルト交換して、スタートボタンをポチっとすると挙動不審だったSL-DL1ではなく、スルスルと毅然とした雄姿を現しました。格安USB-DACも繋いでミニコンポから出てきた音は記憶どおりのデビッドボウイ!更に気付かなかった音までもが新鮮に聴こえました!大人気ない文章で引かれているかもしれませんが、それほど近年に無い感動をいただきました。愛用だったKOSSのヘッドフォンとも再会してクラシックなROCKをどこでも聴く事が出来ます。
大変感謝しております!
by ビンゴ (2013-05-27 03:10) 

まめぞう(エルモ改め ^^; )

☆TOBBY様
中学生の時にQL-1とは、これまた随分と思いきったお買い物で!
あれは良いモデルですね。カートリッジはボロンカンチレバーですし。
最近見かける中古も、これに関しては気のせいかキレイなものが多いです。

☆ビンゴ様
お役に立てたようで、嬉しゅうございます!
こちらこそ有難うございます。m( __ __ )m
by まめぞう(エルモ改め ^^; ) (2013-05-29 06:38) 

HOPE

ひとつお伺いします。

アーム駆動用モーターとプーリーとをつなぐゴムベルトを交換しましたが、その際、プーリーが外れてしまい、取り付けたのですが、空回りするようになりました。修復方法を教えてください。また、プラスチック製の歯車とシャフトを連動させる糸が伸びて使えなくなっていますが、交換は可能でしょうか?教えていただけると幸いです。
by HOPE (2013-06-13 17:48) 

まめぞう(エルモ改め ^^; )

☆HOPE様
返答遅くなりました。
プーリーですが、赤い色をした固定剤が外れてしまったという状態でしょうか?とりあえずは該当箇所の固定剤や汚れ・油分を取り除き、エポキシ系の接着剤で付けるしかないと思います。糸は部品があれば交換可能ですが、今時どこを探してもありませんので、同社のジャンク品から外して取り付けるというのが現実的だと思います。なお、あまり伸びる事はない糸なので、もしかしたらどこか外れていませんでしょうか?点検してみてください。糸の掛け方は私のSL-7修理記事の最後にサービスマニュアルの図をアップしてありますのでご参考まで。ではでは!(^▽^)/
by まめぞう(エルモ改め ^^; ) (2013-06-16 14:03) 

suomi

今日は。

まだ、SL-DL1を使っていますか?

この速度調整で困っています。ピッチ調整のVRは一つしかないので、35も45も同じ程度に回転するように調整しなければなりません。でないと、EPをかける度にVRを触ることになるので、すぐに消耗してしまいます。

で、テクニクスのこの手のプレイヤーの場合は、VR202が45rpm で、VR201が33と決まっています。ターンテーブルを取り外したキャビネットの右手側に2つのVR調整用ホールがありました。手前がVR201で、奥がVR202です。(基板を見ました)

で、これを調整しているのですが。

VR202を触っても、VR201を触っても33と45回転が影響されてしまう。うーん。

最初に、33にしろ45にしろ、ストロボを見ながらピッチ調整ダイヤルで止めて、残った回転数を微調整用VRで触ればドンピシャ、と思ったのですが。

どうも、そのように出来ていないようです。

このロジック、どう考えますか?
by suomi (2014-03-13 00:44) 

まめぞう

☆suomiさま
残念ながらもうSL-DL1は手元にありませんです。
ご指摘の症状ですが、古いターンテーブルではしばしば起こりますね。
いままでの経験ですと、DENONのDP-3000、DP-1000で同様でした。実はこの2機種は一番数多く修理したモデルです。いずれも半固定ボリウムを交換したら治りました。音が聞こえる部分では無いのでアレですが、接触不良でガリを生じている場合どちらを調整してもうまく回転が合わず干渉しちゃうような感じです。SL-DL1の場合はどうか分かりません。あまり無責任な事も言えませんけど、半固定ボリウムはむき出しなので劣化しているものが殆どです。
すみません、答えになっていませんね。(^▽^;)
by まめぞう (2014-03-15 16:45) 

和尚

私もこのサイトを見てベルト交換、グリスアップを行ないました。
お陰様で楽勝です(^^;;
所で、針が落ちるスピードが、少し速く感じますが、その調整は出来るものなのでしょうか。

by 和尚 (2014-08-04 23:41) 

まめぞう

☆和尚さま
針が落ちるスピードはたしか調整できなかったと思います。
単純なプランジャーによる上げ下げで、アップはともかくダウンはほばアームの針圧による自由落下です。針圧はスプリングで印加する方式です。SL-7でもSL-10でも同様の挙動ですからこれが仕様だと思います。たしかサービスマニュアルにも調整の項目は無かったと記憶しております。
by まめぞう (2014-08-08 12:39) 

和尚

 先般はご返事ありがとうございました。

 ところで、回転の調整していたところ急にレコード盤の大きさを認識できなくなりました。手動設定では問題ありませんが、EP盤は認識されるのですが、LP盤が認識されずテーブルが最初一寸動くのですが途中で停止してしまいます。
実際殆どLPなので困ることはありませんが、精神的に良くないのでこのままにしておくのも苦しいです。

認識用の三個のLEDは点灯しております。ふたの部分の自動、手動切り替えスイッチは普通に動きます。
調整方法など教えて頂ければ感謝です。
by 和尚 (2014-08-22 09:56) 

まめぞう

☆和尚さま
もしかしたら、そのLP盤は昔の東芝音楽工業などの赤盤や他社のカラーレコードではないでしょうか。
光を透過するレコードは保護回路が働いてターンテーブルが一寸動いて止まってしまう仕様です。EP盤を識別するという事は、30cm盤を識別する位置のLEDやそれを受ける側も正常だと思われます。ご確認くださいませ。
by まめぞう (2014-08-22 22:40) 

和尚

回答ありがとうございます。まさしくその通りでレコードの上からLEDの光が透けて見えます。
今日は出張中なので帰ってから改めてほかのレコードで試して見ます。
結果はまたお知らせいたします。有難うございました。
by 和尚 (2014-08-23 23:07) 

和尚

早速確認したところテスト用のレコード二枚とも赤い光が通るタイプのレコードでした。
別な光を通さないタイプのもので試しましたが、まめぞうさんのおっしゃる通り動きました。お気に入りの一台でしたので安心いたしました。
実は、SL-3FMと言う機種を持っているのですが、こちらは何ともなかったので余計混乱してしまいました。
お陰様で長く使っていけそうです。
有難うございました。

by 和尚 (2014-08-25 15:26) 

まめぞう

☆和尚さま
良かったですね!こちらも安心致しました。^^
ではでは!(^▽^)/
by まめぞう (2014-08-25 21:56) 

yas

とても興味深く拝読しました。一つ図々しいお願いがあります。
小生SL-Q6の愛用者でが、最近引っ越しをして移動・運搬をしたせいか、経年劣化によるものか分かりませんが、レコードのスタート地点がずれてしまっています。出だしの部分がどのレコードも2,3秒分再生されません。針が垂直に着盤せず、先に2,3ミリ滑るような感じです。アドヴァイスいただければ幸いです。
by yas (2016-01-31 10:35) 

まめぞう

☆yas様
コメントありがとうございます。
残念ながらSL-Q6はごく短い間しか使用したことが無いので構造を良く知りません。
なので具体的にどこが悪いのかお答えすることが出来ません。お役に立てず申し訳ありません。
テクニクスのリニアトラッキング機のアーム送り技術はFMチューナーのバリコンとダイヤル送り技術の応用です。レコードの演奏開始位置はJIS規格盤に合わせて調整されており、調整部分は固定剤で固められています。なので一部の輸入盤では曲の冒頭が再生されない事は普通にあります。Q6がそうなっているかは記憶にありませんが。個人的に同社の他の機種で、ここの調整がズレている個体に遭遇したことがありません。ロープの伸びはスプリングで自動調整・吸収される仕組みです。
もしかしたら針圧が経年不良で軽い方へずれているのかもしれません。
これくらいの事しかお答えできず申し訳ありません。何分にも現物が手元にありませんので。 よろしくお願い致します。
by まめぞう (2016-01-31 13:57) 

SEI

とても助かりました。ありがとうがざいました。
退職して時間に余裕ができた、レコードを聴きたくなったので色々調べていたらこちらにたどり着き早速プレーヤーの修理をしました。小生が所持しているのはSL-QL1です。ベルトを探しましたがΦ25が在庫切れでΦ22を購入して付けましたが、モーターのトルクに対してテンションが強すぎる感じで、動作がギクシャクしてしまいました。特に曲が終わった後でアームが速く動くところでモーターでの送りが追従できなくて針飛びを起こしました。先日ベルトをΦ25に交換すると動作がスムーズになり問題解決。
また、ガイドシャフトの清掃、給脂は右側の固定ねじを外すとシャフトを抜き出せますので簡単にできます。
こちらのHPのおかげでプレーヤーは蘇りましたが、純正の交換針がもう入手できないのが残念です。純正のボロンカンチレバーは現在入手できる針に比べて格段に音がよかったのに・・・。
by SEI (2016-02-26 09:33) 

まめぞう

☆SEI様
コメントありがとうございます。
これ、5年ほど前にアップしたきり放置している記事でございまして・・・(^▽^;)
ところでQL-1は洒落てて良いプレーヤーですよね。オリジナルのカートリッジ202Cの音の良さはよく存じ上げております。JICOなどの替え針も良いのですがオリジナルにはかないませんよね。純正交換針はオークションでは良く見かけますが高価ですね。
by まめぞう (2016-02-27 09:33) 

D130F5.5

なつかしい文字が目に留まりました。
私も、リニアトラッキング機構が気に入り、値段も手ごろでしたので、SL-DL1使ってました。約15年前、家族から、レコードなんてもう聴かないからと、泣く泣く捨てることになり、今は後悔しています。旧友に会って、こんな曲聴いてたねなんて話になるとやっぱりLP、聞きたくなります。USBターンテーブルもいいかもしれませんが、この機種、中古で探してみようと思わせてくれる内容でした。ありがとうございます。

by D130F5.5 (2016-12-03 09:57) 

まめぞう

☆D130F5.5様
コメントありがとうございます。SL-DL1って良い機種ですよね。
ピッチコントロール付いてますし。デザインも良いですね。左右に余裕があって。
ところでレコードって良い音ですね。こればかりはCDと比べて、遜色ないどころか、まるで違う次元の音で。昨今、デジタル百花繚乱時代になりましたが、改めて認識を新たに致しました。今後も精進いたしますっ!(・◇・)ゞ
by まめぞう (2016-12-03 18:23) 

hideo

初めまして。この記事の機種ではなくSL-QL15についてなのですが
マニュアルで盤の途中から再生させると最後まで再生できるのですが、オート再生だと最後の曲が終える直前でアームがリターンしてしまいます。よろしければ調整等が可能であればご教示お願いできますでしょうか。
by hideo (2017-04-03 04:24) 

まめぞう

☆hideo様
SL-Q15は使用した事が無く、手に取った事もありませんので良く分からないのですが、たしかこの製品は自動選曲というか、アームについているセンサーで、レコードのバンド間の無音溝というか、間の空いた部分を感知するような機構だった記憶があります。下位機種のSL-Q6は使った事があります。

ベルトがスリップしていない、アームを送るモーター軸や、歯車に動きが渋い要素が無い、アームを送るシャフト面に汚れや油切れが無い、アームを送るロープに塗られている油脂の硬化が無い、プーリーの動きが渋くなっておらず問題ない、という前提であれば、センサー周りの故障かもしれません。これに関しては、当方勉強不足で分からないのです。申し訳ありません。

どうかご容赦ください。m( __ __ )m

by まめぞう (2017-04-03 21:22) 

hideo

ご返答ありがとうございます。あれから分解せずにできる部分を
何度か調整しているうちに完全ではないのですが最後まで再生できる様になってきました。ご指摘のアームの動きかセンサーがおかしいのかもしれません。しばらく様子を見てダメようならこちらを参考にアームのメンテをしてみようかと思います。お手数をお掛けしました。
by hideo (2017-04-03 23:58) 

daddy


☆和尚さま
初めまして ご教示いただければ幸いです 私もSL-DL1の中古品オークションにて入手しましたのですが アームが作動しないため ベルト交換しましたのですが ダメでした 調べたところセンサーライトが点灯していません(3ツとも)修理方法等御教示いただければ思います。

 by daddy
by daddy (2018-02-11 12:31) 

まめぞう

☆daddy様
和尚さまって・・・・(=_=)
当方、出家したわけではありません。もとより神道です。

センサーライトとは、ターンテーブルをぐるぐる回した時に、一瞬垣間見えるLEDの事でしょうか。
この場合は地道に調べるしか無いと思います。申し訳ありませんが、そういった個体に遭遇した事が無いんです。
原因は何となく、調べれば分かるような気もしますが。
調べる手法も、これは手順が決まっていますが。

諸般の事情により、ここでの公開は差し控えたいと思います。

お役に立てず申し訳ありません。m(__)m

by まめぞう (2018-02-11 18:41) 

daddy

コメントありがとうございます。失礼いたしました。馴れ馴れしく 使ってしまいました 自分なりに調べてみます ありがとうございました。





daddy
by daddy (2018-02-17 06:11) 

まめぞう

あ、いえいえ、別に腹を立てたとか、そういう訳じゃないんです。
こちらこそ失礼致しました。m(__)m
変な輩が(人物特定済み)、複数の名前になりすまして修理技術の情報収集に来ることがあり、警戒していたものですから。ご容赦くださいね。
ここは基本的に脱力スペースでございますので。どうぞお気軽に!(^▽^)/

by まめぞう (2018-02-17 10:38) 

よろづ屋TOM

はじめまして。
SL10ユーザーで、やはりアーム移動のトラブルで修理手段を検索していてこちらに流れ着きました。
プロ?の修理見積もお願いしたのですが、修理可能かの補償もないのに本体価格の半分ほどかかるらしいので泣く泣く自力での修理を決心したものの、肝心のゴムベルトがネックと知り…
お陰様で部品の入手方法も型式も分かって『千石通商』さんへ発注もでき、暗中に光明を見いだせた所です。

さて実際に修理できるかは、この夏の課題となりましたが…
貴重な情報と修理方法の公開に心から感謝いたします。
by よろづ屋TOM (2019-07-13 14:50) 

まめぞう

☆よろづ屋TOM様
コメントありがとうございます。m(__)m
ベルトですが、記事中にある通り、1.2mmは細いと思います。
ベルトの直径も、25mmは大きいかなと思う今日この頃です。
多分デフォルトは24mmくらいでしょうか。

5年前に、1.2×25mmのベルトでメンテナンスした我が家のSL-10が不具合を起こしました。
1.6mmの方が良いみたいです。関連記事を近日中にアップします。
どうぞよろしくお願いいたします。m(__)m


by まめぞう (2019-07-14 18:01) 

pasa

はじめまして。
SL-QL1をオークションで購入したのですが、音がかなり小さくもしかしたらMCの針がついているのかと勝手に想像してました。(が、純正ぽい針がついています。)最近ネットを見ているうちに、ミューティングリレーが故障しているのかも?と思ったのですがどうなんでしょうか。
どうか、怪しい部分を教えて頂けないでしょうか。宜しくお願いいたします。
by pasa (2020-05-19 21:15) 

まめぞう

☆PASA様
ミューティンググリレーの可能性は限りなく低いです。
それはこの回路の特性に由来するものです。
technicsのリニアトラッキングプレイヤーのカートリッジ出力は、一部を除き、カートリッジから出力ケーブルまで直結されています。
ミューティングリレーはそれをショートさせて音を出なくする、という方式をとっています。
つまりリレーが故障しても音は出る、というフェイルセーフ設計です。鉄道信号と同じ思想ですね。
鉄道の場合、走る事より止まる事の方が重要ですので、信号は元々すべて赤です。これを、リレーを動作させて青や黄色にしています。つまりリレーが故障する、あるいは信号所が停電するなどトラブルが生じると、すべての信号は赤になり、鉄道は止まるのです。
なので、原因はリレーではなく、カートリッジ自体の故障、アームコネクターの接触不良、信号伝達経路の半田トラブル、RCAプラグの断線、などに間違いありません。
何故ならSL-QL1の出力系統はとても単純で、カートリッジからプラグまでの間、トランジスタも抵抗もコンデンサもコイルも無いのです。電子部品の故障で音が小さくなる、出なくなる、といった要素が無いのです。
基板の故障でリレーがオンのままになれば音は出なくなりますが、そういう個体に遭遇したことが無く、聞いたこともありません。
なので、原因は先述の通りかと。
中でも・・・多分カートリッジの故障でしょう。

by まめぞう (2020-05-23 10:55) 

pasa

コメント有難うございます。
修理に出そうか迷ってましたが、カートリッジの替えを用意して試してみます。

by pasa (2020-05-23 21:40) 

まめぞう

カートリッジを替えて、それでも音が小さければどこかの接触不良です。このモデルは電源を切ればリレーが開放され、音が出ます。電源を切って、アンプに接続し、カートリッジの針をブラシなどで触って見て下さい。ブラシで擦ったノイズ、聞こえますか?


by まめぞう (2020-05-26 15:15) 

pasa

まめぞう様
先の件のアドバイス有難うございました。お蔭様で出力が小さかった問題が解決できました。最初に中古で購入したときに付いていたP-202Cカートリッジと赤い線の入った針を新品で購入したEPC-P24のセットに交換しました。
出力通常になりました。試しに針だけもとの物に換えると出力が小さいです。問題が解決しました。ど素人ですみませんが、丁寧に回答いただき大変有難うございました。

by pasa (2020-05-26 22:52) 

しんしん

素晴らしいブログですね!
実家から引き上げてきたSL-DL1を記事を参考にベルトを交換し、ボタンで左右に動くところまでは直ったのですが、肝心の尺取虫動作がピクリとも動きません・・。昔は指でちょんと横から押しただけでも追従しようとした記憶があります。
基盤系の故障のような気がするのですが、尺取虫センサーの駆動部は何処にあるのか構造上分かりません・・。
ご存知でしょうか?
by しんしん (2021-11-27 20:05) 

しんしん

上記コメントを書いた者です。
寒くなってきてから再度レコードをかけてみたところ、普通に最後まで聴くことが出来ました!
電子的原因では無くて物理的原因(滑りが悪い等)だったようです。
丁寧にメンテナンスしながら使っていこうと思います。ありがとうございました!
by しんしん (2022-03-02 05:34) 

ぴょん吉

ゴムワッシャーですが意外と大事ですね・・
DL1は経験がないのですがSL-7だとワッシャーなしで蓋カバーの固定ネジを締めすぎるとトーンアームがスムーズに動かないようです。
自分は自作するリキがないのでナイロンワッシャーで代用しております。
あと蓋カバー裏から金属ワッシャーが良く脱落します。これも上段右側(とクランパー右側も??)のネジ受けプラ破損防止に重要ですので接着剤でくっつけています。
by ぴょん吉 (2022-05-16 11:23) 

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