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ボリュームを分解洗浄する YAMAHA C-2 [アンプ]

 

最近オーディオネタばかりなのですが、今回はガリが出たボリュームの洗浄。

 

※現在この方法では行っていません。

もっと簡単で効率の良いやり方があるので。

分解はしません。接点洗浄剤は使いません。接点グリスも使いません。

諸般の事情により方法は非公開とさせていただきます。

過去にこんなこともしていたなぁ、なんて備忘録のつもりで、記事を削除せず残します。

C-2 VR CLEANING (6)_R.jpg

拙ブログではおなじみヤマハの傑作プリアンプ、C-2。

入手してすぐに行ったボリュームの洗浄ですが、写真を撮っておいたので公開します。

 

これがボリューム。8連に見えますが実際は左右合計ボリューム4連とバランス2連。

C-2 VR CLEANING (7)_R.jpg

 

裏返すと基盤にこんな感じでハンダ付けされてます。

C-2 VR CLEANING (9)_R.jpg

手前がバランス(以下BAL)、奥がボリューム(以下VR)。

 

ハンダ吸い取り線で基盤から外します。C-2 VR CLEANING (11)_R.jpg

 

ハンダが取れました。

C-2 VR CLEANING (13)_R.jpg

 

外れました。

C-2 VR CLEANING (16)_R.jpg

 

対角線にビスが見えますが、これをゆるめて引っこ抜きます。

C-2 VR CLEANING (17)_R.jpg

 

一番後ろのカバーが外れますので、前から3番目を境に引っ張るとVR軸が抜けVR・BALに分離できます。

左がBAL、右がVR。

C-2 VR CLEANING (22)_R.jpg

 

VRは最後の部分で軸の後端を広げて固定されています。

C-2 VR CLEANING (18)_R.jpg

 

ここをラジオペンチで外します。

 

ゆっくり少しづつ、慎重に行ってください。この部分は硬いけどもろいです。

力まかせにエイヤっ!とつまむとボクッと折れます。折れたら2度と固定出来ません。すべてオシャカ。

古いアンプの部品は代替がありません。くれぐれも慎重に、丁寧に。

C-2 VR CLEANING (20)_R.jpg

 

円盤状の板を外せばあとは指で引っ張るだけで抜けますので簡単にバラせます。

順番に並べませう(これ重要)。

中央下の丸くて小さいのはブラシ(摺動子)。

C-2 VR CLEANING (23)_R.jpg

 

こっちはBAL。同じ要領で分解。特にここは順番を間違えて組み付けると大変な事になります。減衰カーブが逆になるから真ん中で音量ゼロ、左右端で音量最大という何とも変てこりんな状態になっちゃう。基盤にⅠ、Ⅱとマーキングがあるので順番をメモしておくといいかも。どちらが手前と奥だったかは忘れました。^^;

※思い出しました。分解する際手前からⅡ、その次がⅠ。

C-2 VR CLEANING (4)_R.jpg

 

さて、洗浄します。今回はケイグを使用。左は5%希釈液、右は100%原液。

原液で汚れを除去、希釈液で仕上げ、といったプロセス。

C-2 VR CLEANING (2)_R.jpg

 

洗浄といっても綿棒に液を付けて拭くだけ。けっこう汚れてます。

絶対にスプレーを直接吹きつけてはいけません。理由は後ほど。

C-2 VR CLEANING (3)_R.jpg

 

ここで一番のポイント。

ボリュームはこのように分解して接点を拭くのが基本です。

隙間から洗浄剤を吹き込むというのが一般的に広く行われていますが、ボリュームには軸などあちこちに潤滑用グリスが塗られていますので(ブラシに塗布されてる接点グリスとは別)、洗浄剤によってこれが溶けて全体に回ってしまい、時間が経つとガリがもっとひどくなる場合がある(というか確実にそうなる)からです。一時的に良くなっても、さほど時間を経ずにガリが出る場合はその可能性が高いです。ボリュームに限らず、スイッチでも同じ。洗浄剤を吹き込んだのと、分解清掃と、音を比べれば歴然と差が出ます。

汚れが落ちたら乾いた綿棒でカラ拭きして仕上げるとこんな感じ。ブラシ(摺動子)の方も忘れずお掃除!

黒く見えるのは汚れているからではなく抵抗体がカーボンだから。

C-2 VR CLEANING_R.jpg

 

この後、接点グリスをブラシ(摺動子)、抵抗体に薄く塗ります。接点グリースを塗る量によりボリュームの回転トルク(感触)が変わります。多い→回転トルクが重い 少ない→軽い。まぁこれは好みの問題もあるし、やたら多く塗れば良いと言うものでもないし。

ところで接点グリスって普段あまり見かけませんよね。アキバのような街って全国どこでもある訳じゃないですし。

お近くにラジコンを扱う模型店があれば、そこでタミヤの接点グリスが売ってますよ。

それで充分!というか、中身はアキバのパーツ屋さんで売ってるのとおそらく一緒。 




さて、元通りに組み立て、基盤に戻して完了。

YAMAHAアンプのオーナーの皆様、あるいはこのタイプのボリュームのガリで困っている皆様、

微力ながらご参考になれば嬉しいです。

 

最後までありがとうございました!m( __ __ )m


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まめぞう(エルモ改め ^^; )

皆様へ

またまた蔵出し記事ですみません。

い~っそがしくって、もう・・・d( ̄∇ ̄*)☆\(--
by まめぞう(エルモ改め ^^; ) (2011-12-04 22:40) 

こうちゃん

お体、気をつけて。
by こうちゃん (2011-12-05 00:49) 

ハギマシコ

いつもすごいです、、、家の換気扇掃除に来ないかな、、、はははh。
高く付きそう、、、、(^_-)-☆。
by ハギマシコ (2011-12-05 09:11) 

horigon

お忙しくって何より。当方ヒマの塊につき、たまに仕事でも
してみようかと・・・。ヾ(-д-;)ぉぃ

それにしても、この作業の知識は、ガリガリ君に困っている
人にとっては朗報です。ちなみに、ガリガリ君は、ソーダ味
が最高だけど、ふざけている場合じゃありませんね。(^^;
by horigon (2011-12-05 10:10) 

めもてる

丁寧な仕事ですねー。感心してしまいます。
by めもてる (2011-12-05 17:47) 

たいへー

くしゃみをしたら、いくつかなくなりそう・・・^^;

by たいへー (2011-12-06 08:54) 

松戸@住人

始めてコメントさせて頂きます。
 私も30年ほど前に入手したC-2a+HMA9500のオールド組合せを持っております。普段聞いているかと思うと、20年位まえの「バブル時代」購入したパイオニアのC-90a+M-90aの「明るい音質」が気に入り、こちらをメインとするようになりました。オールドセットはたまに、試聴する程度です。
 しかし、C-90aの出だしの出力(1分程で解消)で片方が小さくなることが多くなりました。AMP修理のできる方に聞いたところ、接点洗浄剤の吹付で解消できる「軽度のトラブル」とのことでした。
 ついでに、C-2aの組み合わせでもチェックしたところ、「全く左右のボリュームバランス」が機能しないことに気づきました。
 C-2aの方は、殆ど聞かないので問題はないのですが、やはり「正常」に動いて欲しいという気がします。現状は、SPから両方の音がでる状態にして「まあ良しか」としています。
 C-2aのボリュームバランス調整は、このBlogに書かれているように、難しいやり方でしか対処できないものでしょうか。もう少し、手軽な方法がありましたら、教えて頂けないでしょうか。宜しくお願いします。
by 松戸@住人 (2014-10-08 12:44) 

まめぞう

☆松戸@住人さま
はじめまして。コメントありがとうございます。
当記事はボリュームバランス調整をしたわけでは無く、ガリが出たので清掃をしただけです。お持ちのC-2aでバランス調整が機能しないとの事、おそらく分解清掃では治らないでしょう。違う方面の不具合と思われます。残念ですが当方、C-2aは所有したことや修理などで触れた事がありませんので、具体的なお答えは出来かねます。お役に立てず申し訳ありませんが、当方企業では無く、個人で非営利で細々と運営しているブログです。どうかご容赦ください。m(_ _)m

by まめぞう (2014-10-08 21:51) 

松戸@住人

単なる分解清掃では難しいとのご指摘有難うございます。また、しばらく適当な業者を調べてみたいと思います。
by 松戸@住人 (2014-10-09 01:09) 

SUPER ROCK KYOI

こんにちは
初めてのコメントをさせていただきます。
私もオーディオの趣味があって、他の方のボリュームのガリをどのように治されているか参考になりました。
ところでゲイグという洗浄剤を使われているようですがどのような物でしょうか?
私の場合は接点、端子などの洗浄、クリーニングは呉工業のエレクトロニッククリーナーというスプレーを使用しています。
接点復活スプレーの様に油成分が含まれていないのでかけ過ぎによるベタベタ感もなく便利です。
これで洗浄後に接点復活スプレーを綿棒に付けて適量を塗っています。
もし宜しければゲイグの使用感を教えて頂ければと思います。
by SUPER ROCK KYOI (2015-02-18 21:23) 

まめぞう

☆SUPER ROCK KYOI様
ケイグの代理店ホームページはこちら。
http://www.soundduck.co.jp/sales/caig/
当方かれこれ10年以上使っています。古いオーディオの故障では接触不良が一番多いですから、素子に不具合が無ければケイグで何とかなっちゃいます。ボリューム、スイッチからリレーの分解掃除までオールマイティーです。HPではけっこうなお値段ですが、amazonやヤフオクではこなれた価格で入手できます。ご興味があれば是非どうぞ。敬具、なんちゃって。(^。^;)
by まめぞう (2015-02-19 11:15) 

鉄職人

はじめまして
A-X5を修理しようと検索してここにたどり着きました。
ボリュームの洗浄の仕方がわかりませんでした。
私はアンプの修理が初めてですので、大変さんこうになりました。
私のA-X5も無事修理が終わりました。
ありがとうございました。
by 鉄職人 (2015-07-08 16:11) 

まめぞう

ご丁寧にありがとうございます。m(_ _)m
by まめぞう (2015-07-08 21:12) 

お名前(必須)

タミヤの商品は接点グリスです。導電性はありません。
接点グリスは絶縁が命。導電グリスは導電が命。
真逆の性能を持っています。

接点グリス(スプレー)は、ミクロレベルでの表面の凹凸の隙間に入り込み埋めます。それにより接触部を安定させるそうです。同時に接点の保護になります。
導電グリスは読んで名のごとしです。グリス自体に導電性を持たせて電気を流します。

さて。
ボリュームの場合はどちらがいいのだろうか…

サンハヤトは接点グリスで効果あるとは言っていますが…

by お名前(必須) (2018-01-31 03:09) 

まめぞう

すみません、どちら様でしょうか?お名前を残してコメントください。
ここは当方の管理下にあるブログのコメント欄です。
掲示板ではありません。
これ、7年ほど前の記事ですが。内容はどうでも良いと思ってます。
過去のことなので。
ところで、なにゆえ7年も前の、この記事にコメントを?
by まめぞう (2018-02-01 08:36) 

とおりすがり

当方もオーディオのボリュームにつける接点グリスについて検索していたら、ちょうどここにたどり着きました。すみません、粗探しをするつもりではございません。私自身も接点グリスと導電グリスを混同していて、調べてるうちに分かったのでそれで書き込んでしまいました。


by とおりすがり (2018-02-01 13:11) 

まめぞう

いえいえ。こちらこそありがとうございます。
変な輩が来る事があり、警戒レベルを上げておりましたので。m(__)m
実はボリュームって消耗品だと割り切っておりまして、交換すればいいや、位にしか思っていなかったんです。でもこの製品のような特殊なもの、ゼロVUでクリックがあるもの、ラウドネスのタップがあるものなど、交換部品が入手出来ないものは分解修理しかなく、またそういうものに遭遇する頻度が少ないもので。ただ、分解洗浄するとホント音が変わりますね。ビックリです。でも面倒臭いですね~(^▽^;) 
実はタミヤの接点グリスしか使った事がありません。今までそれで事足りてしまったもので、あまり深く考えておりませんでした、いい加減で適当なブログなもので。
ご指摘ありがとうございます。文中・他記事の訂正をいたします。m(__)m


by まめぞう (2018-02-01 21:45) 

neo525

私のアンプのボリュームも分解清掃が可能ならやってみたい。
私のアンプはかなり古くて、45年程前のオンキョーのプリメインです。ただし、投稿されているものとは異なるので、どうかとは思いますが、分解してNGならあきらめて、別の方法を考えます。
by neo525 (2019-05-05 15:09) 

まめぞう

☆neo525様
すみません、オンキョーのアンプには疎いもので。
古い時代のオンキョー製品は一度も使った事がありませんで。
最近のミニコンポは使った事ありますが、電子ボリュームでした。
お役に立てなくて申し訳ありません。m(__)m

by まめぞう (2019-05-07 20:48) 

へたP

まめぞう様 本記事を興味深く拝見しました。当方のC2もガリが気になりましたので分解清掃に挑戦してみました。
そこで、恥を忍んでお伺いしたいのですが、ボリューム基板の順番が解らなくなってしまいました。基板に順番のメモを書き込んだり
順番に並べたりと気をつけていたのですが、クリーニング時にメモ書きを消してしまったり、何回か組み直しているうちに2番目以降が解らなくなってしまいました。とりあえず基板のマークⅠ、Ⅱ、Ⅰ、Ⅱの順番にくみ上げてチェックすると左の音量が小さく、つまみをあげていくと、左の音が大きくなってきました。もし覚えていらっしゃいましたら、順番についてご教授頂ければ幸いです。
by へたP (2019-08-11 23:00) 

へたP

失礼しました。
Ⅰ、Ⅱ、Ⅰ、Ⅱの順に組み立てるとin側、out側左右で2kΩ、50kΩと異なる値になってしまいますね。
基板上の図を見れば解ることでした。
申しわけありません。
by へたP (2019-08-12 09:56) 

へたP

まめぞう様
上記書き込みでご迷惑をおかけしました。
本記事に沿って分解掃除をしたところ無事ガリを取り除くことができました。
今はこの方法はとられていないとのことですが、本手順を御開示頂き有り難うございました。
お礼まで。

by へたP (2019-08-14 08:30) 

ノースボーイ

いつも楽しみに訪問しております。5年程前に300B真空管シングルアンプを自作、プリアンプの導入で今年に入りYAMAHAのC-2をオークションで落札、先日電解コンデンサ全数、半固定抵抗2個、LEDを交換しました。
ボリュウムは取り外しして(ガリがでる)、まめぞう様のおっしゃる通り分解・清掃するつもりでしたが、「かしめ」をはずす段になり躊躇・断念し(復元する自信が持てなかった=おしゃかになる)で・・・。半バラシの状態で隙間から呉のパーツクリーナーと接点クリーナーを使用し戻しました。昨日裸の状態でスイッチを入れ音が出、音質も以前より向上したので歓喜し、ケース等装着再度SWを入れると、音が小さくなり、バランスが真ん中上右側は音が出ますが、左側に廻すと音が出ません。まめぞう様のおっしゃる通り、グリースが溶解し接点に悪さをしているのかな?と。C-2で先行投資もしているのでなんとか物にしたく、再度バラシて、慎重に分解・清掃に踏み切るべきか?悩んでおります。

by ノースボーイ (2020-03-14 10:12) 

まめぞう

☆ノースボーイ様
いつもご来訪くださりありがとうございます。
基盤の順番をお間違えになっていませんでしょうか。
半バラシとの事、その時点で入れ替わっていませんか?
甚だ失礼とは思いますが、ご確認ください。

by まめぞう (2020-03-15 17:50) 

ノースボーイ

早速のご連絡ありがとうございます。私の表現のまずさで半バラシとはシャフトを抜いたのではなく、2本の取付け軸を外してフロント側(軸取付け側)から3枚目と4枚目の間に大きめの隙間ができたので、そこから前後に1枚ずつずらして少しの隙間から薬剤を入れました。3、4の間に薄いアルミの板が2枚はさまっていたので取付けねじのカット部分・方向とまめぞう様の8枚目の写真を参考にしながら慎重に戻し再セット、基盤に戻しはんだ付けしました。従って基盤の順番的には間違いないとは思ってますが・・・。他に何か原因考えられますでしょうか?度々のご質問申し訳ありません。
by ノースボーイ (2020-03-18 13:53) 

まめぞう

☆ノースボーイ様
アンプ本体の基盤から外して、再度取り付けたという事ですね。
ボリューム基盤の順番は間違っていないという事ですね。
ならば、甚だ失礼ながら、本体基盤に取り付ける際、どこかのハンダが浮いていませんか?
接触不良になっていませんでしょうか。
あるいは、ハンダとハンダがくっついて、ショートしていませんでしょうか?
失礼ながら、ご確認くだだい。

by まめぞう (2020-03-19 21:26) 

ノースボーイ

迅速な連絡ありがとうございます。何せ相談する相手がいないものですから助かります。ご教授の件、確認して見ます。その結果また連絡させていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。
by ノースボーイ (2020-03-20 18:31) 

ノースボーイ

お世話になっております。私の事情でまだ手をつけておりませんが、整理させていただきますと、私の場合①ボリュム本体での原因は考えずらい②基盤へのハンダ取付け作業時の基盤接点からのハンダの浮き(=導通していない)が考えられる。③ショートの件は、今回の基盤についてはハンダ間の間隔が空いているので大丈夫です。②について徹底して点検してみます。もし接点自体が不良でハンダが付かない場合は基盤配線先の接点まで配線してみます(経験あり)。特にバランス側の6接点について重点的に見ます。それで駄目なら、バランス側だけでもバラシて掃除、接点グリス塗ろうかと考えていますが・・・。コメントお願い致します。
by ノースボーイ (2020-03-22 06:46) 

まめぞう

やめた方がいいと思います。
基板の入れ替え間違いは無いのですよね?
本当ですか?
というか、そもそも左右の音が真ん中で音が出なく、左右で出ると言うのは典型的な基板の入れ間違いだと思います。
バランスボリュームの。
以上です。
今後のコメントはご遠慮願います。

by まめぞう (2020-05-23 20:18) 

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