アンプの電球をLED化する YAMAHA B-4 LEDの定格と抵抗値の求め方 [アンプ]
先日来、たびたび当ブログに登場しているヤマハのパワーアンプ、B-4 。
この光るスイッチがたまらなく魅力な訳ですが、ここには麦球と呼ばれる豆電球が使われていてしばしば球切れを起こすのがウィークポイント。30年以上も前、電球に匹敵する明るさのLEDなど無かった頃の製品ですからねぇ~。ともかく今や時代はLEDですよ。そんな事で麦球を明るく長寿命で低消費電力なLEDに替えてみようと思い立った次第なのであります。
※重大な手落ちに気がついたので記事を大幅に修正し、写真も差し替えてあります。
詳細は本文を。 (^▽^;)
その前にLEDの構造や電圧・電流に関する基礎知識。
最近よく使われる明るい高輝度LEDですが、色んなタイプがあるんですよ。
左右で形が違いますね。右は光が前方(先端)に集中するタイプ、左は光が周囲に散らばる拡散型。YAMAHAのスイッチには拡散型が最適。
拡散型で無いものを使うと、この様に真ん中に光の芯が出来てしまい折角の雰囲気が台無しになっちゃう。このアンプのスイッチは何と言っても全体が均一に光るのがポイントなので。
そんな訳で揃えた部品。
上から390Ω、440Ω、470Ω、500Ω、560Ω、それぞれ1/4Wの抵抗。どれを使うかは明るさを試してから。あとで電源電圧がズレてる事が分かったので390Ωは使いませんでしたが。
左が電球色高輝度LED 3.2V・20mA、その下は拡散キャップ。
実は電球色で拡散タイプが売っていなくて。仕方ないのでキャップをかぶせて使うことに。
抵抗値の計算はとても簡単。
このアンプ、電球にかかっている電圧は約12V。(当初計測したら11Vでしたが、これは電源電圧が低くズレていたため。 従って以下の計算は12Vに修正しました)
そのままつなぐとLEDは即座に昇天します。なので抵抗をつないで電圧を分ける=分圧します。
今回使うLEDは3.2Vですので、12V-3.2V=8.8V。
LEDに3.2V、抵抗に8.8Vかかるようにすればいいと言うことになります。
そのために何Ωの抵抗を使えば良いのか?はかけたい電圧を流す電流で割ればいいので・・・
LEDの電流定格は20mA。抵抗にも同じ電流を流すので・・・
8.8V÷0.02A(20mA)=440・・・つまり440Ωの抵抗を使えばいいわけ。
あとは抵抗のW数ですが、8.8Vで20mA流すので、
8.8V×0.02A(20mA)=0.176W・・・これ以上でなければいけません。
1/6Wの抵抗だと、1÷6=0.167W・・・足りません。
1/4Wの抵抗だと、1÷4=0.250W・・・充分な余裕があります。
そんな事で、440Ω・1/4Wの抵抗を使えば定格通りと言うことになります。
抵抗値をこれより大きくすれば明るさを調整(暗く)出来ます。
抵抗値を小さくしても明るさはさほど変わりませんがあまり小さくするとLEDが壊れます。
バチッと切れます。煙も出ます。危険です。。。。゛(ノ><)ノ
電球色のLEDはこんな感じに光ります。拡散型では無いので先端に光が集中しています。
撮影の関係で白っぽく見えますが実際は電球色。
これに拡散カバーを付けると良い感じに光が散らばります。
それでは交換作業に入ります。天板及びフロントパネルを外します。
基盤ごと外します。
電球部分が熱で焦げたように変色していますね。
LEDと抵抗に配線をハンダ付けします。あらかじめLEDにはガラスチューブを履かせてハンダ付け、その後収縮チューブで固定します。
明るさをいろいろ試したのですが、定格の440Ωだと明るすぎちゃうので560Ωにしました。
当初はですね、電源電圧がズレているのも知らず390Ωからスタートしたのですが、明るすぎるから470Ωに替えると今度は暗すぎて使い物にならず、へぇ、電流のポイントによって急峻に明るさが変わるLEDもあるんだ、などと思っていたんですよ。あとからその抵抗を良く見たらなんと470Ωではなく470KΩ。思わず笑ってしまった。暗いわけだ。電気の基礎はどこへ行ったやら。ダメだこりゃ。お恥ずかしい・・・σ(^_^;)
さて、抵抗はLEDのプラス側(足の長いほう)に取り付けます。どちらに付けても同じだけど、電源投入時の電流の流れる方向を考えると気分的・精神衛生的に良いです。
余談ですがこんな工具を使うと簡単便利。商品名はヘルピングハンズ。20年以上愛用してます。
抵抗のところは線がむき出しなのでショート防止のため収縮チューブで処理。同じものを3本作ります。
基盤に取り付けます。
ここで重要なのはプラスとマイナスの極性です。LEDは半導体なのでこれを間違えると光りません。
アンプに取り付けた状態です。
かなり明るく見えますがこれはカメラの絞りの関係。肉眼だと丁度よい明るさ。
そんなこんなで無事完了。良い感じに光ってます。
別アングル。
今回、LEDの定格よりも抵抗値を大きくしたのでくオリジナルの雰囲気をそのままにLED化出来ました。
それよりも何よりも、LED化によって球切れを気にしなくていいというのが最大のメリットかな。
YAMAHAアンプのユーザーの皆様、ぜひお試しあれ。
最後までありがとうございました。m( __ __ )m
皆様へ
すいませ~ん、またまた一方的な更新で~す。
ではでは!。。。。。。┣¨┣¨┣¨≡ヽ(*^^*)ノ┣¨┣¨┣¨
by まめぞう(エルモ改め ^^; ) (2011-10-02 16:56)
LEDは本当に画期的な発明だと思います。
今後はどんどんLEDに変わっていくのでしょうね。
by Chris (2011-10-03 10:21)
最新の製品への改造も行ってしまうんですねー。何時も脱帽。
by めもてる (2011-10-03 11:19)
お忙しそうですね。ご自愛下さいね。
by ゴーパ1号 (2011-10-03 11:26)
定格20mAのLEDに定格電流を流して光らせると明るいと思います。470Ωにすれば、16mAくらいになるので、明るさが少し下がるけど、LEDの寿命がさらに長くなるのではないかと…
by 心如 (2011-10-03 17:54)
電気関係、、、詳しいのですね、、、。
修理屋さんの看板あげられますね、、(^_-)-☆
by ハギマシコ (2011-10-03 23:44)
私、算数が苦手なので、最初の数式ででダウンです。^^;
あー、LED直管安くならないかな・・・・
by たいへー (2011-10-04 08:38)
相変わらず、まめ~
by 雅 (2011-10-04 20:39)
こんな小さなLED電球があるのですね。
思い通りに仕上がってよかったですね。
by きまじめさん (2011-10-04 22:56)
電気に強い人、尊敬しちゃいます ^^
先月末から我が家のTVをケーブルTVからアンテナに戻したのですが、
どうやってもBSが映らず、業者の方が困り果てています ^^;
まめぞうさんにお願いしようかな???なんちゃって (^^)
by なかちゃん (2011-10-05 09:17)
ヘルピングハンズって言うんですか、コレ!昔、持ってました。
何に使っていたかというと、プラモデルを作る時に、塗装した部品が
乾くまではさんでいたのです^^;。
by sakamono (2011-10-08 12:00)
すご~い!
計算・・・・・
これがど~しても、理解できないんですよ!
あははは!
本をいろいろ買って読んでも、全然理解できなくって、
いろいろあきらめたなぁ~・・・
すごいなぁ~♪(尊敬)
by 浜崎あユーミン (2011-10-10 12:45)
何オームの抵抗を使えばいいか =
そこに来ている電圧 - LEDを買うときに表示されてる電圧 ÷ LEDを買うときに表示されてる電流
何ワットの抵抗を使えばいいか =
そこに来ている電圧 - LEDを買うときに表示されてる電圧 × LEDを買うときに表示されてる電流
÷ と × が違うだけです。簡単でしょ?^^
なお計算の際、四則の優先は無視してください。左から順番に。くれぐれも割り算掛け算を先にしないでね!
何オームか何ワットかは計算の答え以上であれば問題ないです。
抵抗値を増やせばLEDは暗くなります。
ワット数を増やせば・・・何も変わりません。抵抗の寸法が大きくなって値段も高くなります。
これを 「無駄な抵抗」と言います・・・・・・d( ̄∇ ̄*)☆\(-- ツマラナイ!!
by まめぞう(エルモ改め ^^; ) (2011-10-10 19:57)
初めてコメントさせて頂きます。
京都の山奥在住のアナログオーディオにこだわろうとしている親父です。
今後とも宜しくお願いします。
仕事柄半田ごてを扱う機会は多いんですが、アンプの電界コンデサやトランジスタの交換、スイッチの分解掃除は全然思いつきませんでした。
写真で見ると互換品を使われていますが、どの様にして互換品を選択されているのか、そのノウハウを教えて頂きたく思いました。
いずれにしても、「カッコイイ!」の一言ですね。
家のアンプ群の修理をお願いしようかしら...
by 池上 (2011-10-11 11:48)
池上様へ
はじめまして。会社のPCから失礼します(あっ^^;)。
互換品とおっしゃいますと、トランジスタでしょうか?
「トランジスタ規格表・互換表」というのがCQ出版から毎年出版されております。いつもそれを参考に互換品を選んでいます。また最近はネット上にも無料の互換表があるみたいですよ。^^
by まめぞう(エルモ改め ^^; ) (2011-10-11 13:52)
いつもながら素敵なスイッチですね!
by asahama (2011-10-26 19:44)
あきません。かなり難しいです。(笑)
実弟は、家電修理の仕事をしているのですが、僕は全然その方面には知識がなくて……。
LEDというのは電気を食わないのですね。それで抵抗を間に挟むわけですか。(これも間違ってたらご容赦を)
アンプのスイッチの光るのが、味わいがありますね。
また、お寄りしますね。(^。^)
by 山雨 乃兎 (2011-10-27 05:10)
あ、うちのアンプもLED付け直さないと。
やっぱり、アンプは光っていると綺麗ですよね。
そろそろコンデンサーも・・・(--;
by moonrabbit (2011-11-09 02:26)
麦球をLED化するって言う手があったんですね。
更に拡散カバーって言う手もあるんですね。
素人の発想には無いグッドアイデアですねと、感心しきりでおります。。
by urei16200 (2012-01-11 13:55)
エジソンによる白熱電球の発明から既に130余年経、今や時代はLED。彼もまさかこんな早く自分の発明品に(暗闇を照らすという意味での)寿命が来るとは想像もしていなかったでしょうね。白熱電球にはもう特殊な用途しか残っていないでしょう。戦後、昭和時代に華々しく登場した蛍光灯ですら主役の座をLEDに奪われてしまいました。色々と感慨深いものがありますよね~。^^
by まめぞう(エルモ改め ^^; ) (2012-01-11 18:36)
このサイトを見て去年ONKYOのA-805の麦球をLEDにしました。
LEDはホームセンターに売ってあり抵抗も同梱されてる低価格の部品でした。
そう抵抗の計算など一切しませんでした、、、が動きました。
赤と緑のLEDが2015年も元気に光ってます♪
ちなみに半田の盛りとリレー交換だけで復活させたジャンク品です。
(麦球はプラスマイナスが無いですがLEDには有ってソコだけ苦労しました、自分テスター使えないので;^^)
by NO NAME (2015-02-01 01:31)
そうそう、最近はホームセンターで抵抗つきのLED売ってるんですよね。
用途と外形寸法、形状、色が合えばホント安くて手軽で良いです。
便利な時代になりました。^^
by まめぞう (2015-02-07 11:38)